(7)聖書朗読の大切さ

(7)聖書朗読の大切さ

聖書朗読がなぜ大切なのでしょうか?

それは、典礼とは本来的に神の救いの業を思い起こすことから始まるからです。

歴史の中で、神が行われた救いの業、そして、何よりもキリストの生涯、その教え、行い、その死と復活を通して成し遂げられた救いの業を思い起こし、そして今現在も恵みをもって私たちに働きかけておられる神に祈り、その御業の完成を待ち望むところに典礼の祈りが成り立つからです。

神がなさったこと、とりわけ、キリストによって成し遂げられたことを語り伝えるのが聖書ですから、この聖書を典礼集会の中で読むということは、共同体としての私たちが神に対して生きた感謝と賛美、そして祈りを捧げるための根源ともなり、出発点ともなり、導きともなるのです。

「聖書が教会で読まれるとき、キリスト自身が語る」と言われるように、神と私たちを結ぶ方として共におられるキリストとの交わりが、まさに朗読を通して実現するのです。参加する一人一人が神との生きた対話に入るようにするための大切な聖書朗読です。

この聖書朗読の時に皆さんにお願いがあります。

聖書朗読が始まる時、「聖書と典礼」のパンフレットは閉じて、朗読に耳を傾けてください。「聖書が教会で読まれる時、キリスト自身が語る」のですから、キリストとの交わりを大切にしてほしいと思います。

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