2025年9月7日 ことばの典礼

知恵の書(13・1-9)

1神を知らない人々は皆、生来むなしい。
彼らは目に見えるよいものを通して、
存在そのものである方を知ることができず、
作品を前にしても作者を知るに至らなかった。
2かえって火や風や素早く動く空気、
星空や激しく流れる水、
天において光り輝くものなどを、
宇宙の支配者、神々と見なした。
3その美しさに魅せられて
それらを神々と認めたなら、
それらを支配する主が
どれほど優れているかを知るべきだった。
美の創始者がそれらを造られたからである。
4もし宇宙の力と働きに心を打たれたなら、
天地を造られた方がどれほど力強い方であるか、
それらを通して知るべきだったのだ。
5造られたものの偉大さと美しさから推し量り、
それらを造った方を認めるはずなのだから。
6とはいえ、この人々の責めは軽い。
神を探し求めて見いだそうと望みながらも、
彼らは迷っているのだ。
7造られた世界にかかわりつつ探求を続けるとき、
目に映るものがあまりにも美しいので、
外観に心を奪われてしまうのである。
8だからといって彼らも弁解できるわけではない。
9宇宙の働きを知り、
それを見極めるほどの力があるなら、
なぜそれらを支配する主を
もっと早く見いだせなかったのか。

コロサイの信徒への手紙(1・15-20)

15[みなさん、]御子は、見えない神の姿であり、すべてのものが造られる前に生まれた方です。 16天にあるものも地にあるものも、見えるものも見えないものも、王座も主権も、支配も権威も、万物は御子において造られたからです。つまり、万物は御子によって、御子のために造られました。 17御子はすべてのものよりも先におられ、すべてのものは御子によって支えられています。 18また、御子はその体である教会の頭です。御子は初めの者、死者の中から最初に生まれた方です。こうして、すべてのことにおいて第一の者となられたのです。 19神は、御心のままに、満ちあふれるものを余すところなく御子の内に宿らせ、 20その十字架の血によって平和を打ち立て、地にあるものであれ、天にあるものであれ、万物をただ御子によって、御自分と和解させられました。

マタイによる福音書(マタイ 6・24-34)

24〔そのとき、イエスは弟子たちに言われた。〕「だれも、二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。」
思い悩むな
25「だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。 26空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。 27あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。 28なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。 29しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。 30今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。 31だから、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。 32それはみな、異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存じである。 33何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。 34だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」

マタイによる福音書(マタイ 8・23-27)

23〔そのとき、〕イエスが舟に乗り込まれると、弟子たちも従った。 24そのとき、湖に激しい嵐が起こり、舟は波にのまれそうになった。イエスは眠っておられた。 25弟子たちは近寄って起こし、「主よ、助けてください。おぼれそうです」と言った。 26イエスは言われた。「なぜ怖がるのか。信仰の薄い者たちよ。」そして、起き上がって風と湖とをお叱りになると、すっかり凪になった。 27人々は驚いて、「いったい、この方はどういう方なのだろう。風や湖さえも従うではないか」と言った。

 

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