2021年4月3日 (B年) 復活徹夜祭 典礼について
第一朗読 創世記1・1-2・2
神は、お造りになったすべてのものを御覧になった。それは極めて良かった。
答唱詩編 詩編104・1+2a、24+33
神よ、あなたのいぶきを地のおもてに。
第二朗読 創世記22・1-18
先祖アブラハムの献げ物
答唱詩編 詩編16・5、8、11
しあわせな人、神の恵みを受け、その喜びに生きる人。
第三朗読 出エジプト14・15-15・1a
イスラエルの人々は海の中の乾いた所を進んで行った。
答唱詩編出 エジプト15・1b+2b、3+4+5、6+16bc
神よ、あなたはわたしの力、わたしの守り、救い。
第四朗読 イザヤ54・5-14
あなたを贖う主は、とこしえの慈しみをもってあなたを憐れむ。
答唱詩編 詩編30・2b+4、13
神はわたしを救われる。そのいつくしみをたたえよう。
第五朗読 イザヤ55・1-11
わたしのもとに来るがよい。魂に命を得よ。わたしはあなたたちと とこしえの契約を結ぶ。
答唱詩編 イザヤ12・2、4、5
喜びに心をはずませ、救いの泉から水を汲む。
第六朗読 バルク3・9-15、32-4・4
主の輝きに向かって歩め。
答唱詩編 詩編19・8、9
主よ、あなたは永遠のいのちのことば。
第七朗読 エゼキエル36・16-17a、18-28
わたしは清い水をお前たちの上に振りかけ、新しい心を与える。
答唱詩編 詩編51・12+13、18+19
あなたのいぶきを受けて、わたしは新しくなる。
使徒書の朗読 ローマ6・3-11
死者の中から復活させられたキリストはもはや死ぬことがない。
福音朗読 マルコ16・1-7
1安息日が終わると、マグダラのマリア、ヤコブの母マリア、サロメは、イエスに油を塗りに行くために香料を買った。2そして、週の初めの日の朝ごく早く、日が出るとすぐ墓に行った。3彼女たちは、「だれが墓の入り口からあの石を転がしてくれるでしょうか」と話し合っていた。4ところが、目を上げて見ると、石は既にわきへ転がしてあった。石は非常に大きかったのである。5墓の中に入ると、白い長い衣を着た若者が右手に座っているのが見えたので、婦人たちはひどく驚いた。6若者は言った。「驚くことはない。あなたがたは十字架につけられたナザレのイエスを捜しているが、あの方は復活なさって、ここにはおられない。御覧なさい。お納めした場所である。7さあ、行って、弟子たちとペトロに告げなさい。『あの方は、あなたがたより先にガリラヤヘ行かれる。かねて言われたとおり、そこでお目にかかれる』と。」
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わたしたちのガリラヤヘ
イエスの十字架上の死で、ローマの支配からの解放への期待が外れ、弟子たちは落胆し解散してしまいましたが、女性たちはイエスの存在をあきらめず、最後まで忠実でした。
墓の入り口の石が転がっているだけではなく、イエスの遺体がなくなっていて、そこに現れた若者が告げたことばに驚かされますが、理解できないながらも、婦人たちは逃げ出しませんでした。そして、若者が告げた知らせに従って、女性たちはガリラヤ、即ちかつてイエスが神の福音を宣べ伝え始めた場所へと送り返されたのです。
「あの方は、あなたがたより先にガリラヤヘ行かれる。かねて言われたとおり、そこでお目にかかれる」という若者の知らせは、わたしたち一人ひとりに対する呼びかけでもあります。そこはわたしたちの日々の暮らしの場で、「日常生活の現場に戻るように」という呼びかけなのです。
現代に生きるわたしたちも、自分たちのガリラヤに戻り、いま一度イエスが語ることばに耳を傾け、復活したイエスとともに神への信頼のもとに力強く歩んで参りましょう。