2022年3月2日 灰の水曜日 典礼について
第一朗読 ヨエル2・12-18
衣を裂くのではなく、お前たちの心を引き裂け
答唱詩編 詩編51・3+4、5+6cd
あなたのいぶきを受けて、わたしは新しくなる。
第二朗読 ②コリント5・20-6・2
神と和解させていただきなさい。今や恵みの時
福音朗読 マタイ6・1-6、16-18
そのとき、イエスは弟子たちに言われた。1「見てもらおうとして、人の前で善行をしないように注意しなさい。さもないと、あなたがたの天の父のもとで報いをいただけないことになる。
2だから、あなたは施しをするときには、偽善者たちが人からほめられようと会堂や街角でするように、自分の前でラッパを吹き鳴らしてはならない。はっきりあなたがたに言っておく。彼らは既に報いを受けている。3施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない。4あなたの施しを人目につかせないためである。そうすれば、隠れたことを見ておられる父が、あなたに報いてくださる。
5祈るときにも、あなたがたは偽善者のようであってはならない。偽善者たちは、人に見てもらおうと、会堂や大通りの角に立って祈りたがる。はっきり言っておく。彼らは既に報いを受けている。6だから、あなたが祈るときは、奥まった自分の部屋に入って戸を閉め、隠れたところにおられるあなたの父に祈りなさい。そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父が報いてくださる。
16断食するときには、あなたがたは偽善者のように沈んだ顔つきをしてはならない。偽善者は、断食しているのを人に見てもらおうと、顔を見苦しくする。はっきり言っておく。彼らは既に報いを受けている。17あなたは、断食するとき、頭に油をつけ、顔を洗いなさい。18それは、あなたの断食が人に気づかれず、隠れたところにおられるあなたの父に見ていただくためである。そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父が報いてくださる。」
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心の向き
この日から、伝統的に回心の期間とされてきた四旬節が始まります。そしてこの日の福音は、マタイ福音書5章~7章の「山上の垂訓」から取られており、善い行為とは正しい意図をもって行うことだ、と教えています。偽善に警戒するように、との原則を言ってから、施し、祈り、断食の時の注意を伝えていますが、いずれにおいても「隠れたことを見ておられる父が報いてくださる」がくり返し言われています。
現代の教会では、四旬節をとおして「愛の行い、祈り、節制」を特に薦めていますが、イエスはこの「施し、祈り、断食」にせっせと励みなさいと言っているわけではなく、施しをする時、祈るとき、断食する時、私たちの「心がどこを向いているか」を問いかけています。
施しをする時、心は苦しんでいる兄弟姉妹に向いているはず、祈るとき、心は神に向いているはず、断食する時、私たちの心を、この私に食べ物を与え、生かしてくださっている神に向けるべきで、同時に、その食べ物にも事欠いている兄弟姉妹にも心を向けるべきです。
私たちがこの四旬節をとおして、回心と愛のわざに励み、「隠れたことを見ておられる御父」への信仰を強めることができるよう、歩み始めましょう!