2025年11月16日  C年  年間第33主日 典礼について

第一朗読  マラキ3・19-20a

あなたたちには義の太陽が昇る

答唱詩編  詩編98・4+5、6+7b+8b

遠く地の果てまで、すべての者が神の救いを見た。

第二朗読  テサロニケ3・7-12

働きたくない者は、食べてはならない。

福音朗読  ルカ21・5-19

そのとき、5ある人たちが、神殿が見事な石と奉納物で飾られていることを話していると、イエスは言われた。6「あなたがたはこれらの物に見とれているが、一つの石も崩されずに他の石の上に残ることのない日が来る。」

7そこで、彼らはイエスに尋ねた。「先生、では、そのことはいつ起こるのですか。また、そのことが起こるときには、どんな徴があるのですか。」8イエスは言われた。「惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがそれだ』とか、『時が近づいた』とか言うが、ついて行ってはならない。9戦争とか暴動のことを聞いても、おびえてはならない。こういうことがまず起こるに決まっているが、世の終わりはすぐには来ないからである。」10そして更に、言われた。「民は民に、国は国に敵対して立ち上がる。11そして、大きな地震があり、方々に飢鐘や疫病が起こり、恐ろしい現象や著しい徴が天に現れる。12しかし、これらのことがすべて起こる前に、人々はあなたがたに手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために王や総督の前に引っ張って行く。13それはあなたがたにとって証しをする機会となる。14だから、前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい。15どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるからである。16あなたがたは親、兄弟、親族、友人にまで裏切られる。中には殺される者もいる。17また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれる。18しかし、あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない。19忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。」

**********

忍耐によって命をかち取る

教会の暦で「年間」の終わりにあたる今日と来週の日曜日は、「終末主日」と呼ばれます。典礼はこの時期、わたしたちの心を「終末」世の終わり、そして個人の終わりである死へと向けさせます。

終末論的な異変が、わたしたちの生きている間に起こるかどうかは分かりません。しかし、確実にわたしたち一人ひとりに肉体の老いと死は訪れます。老いて力や築いてきたものを失い、思いもよらぬ苦難に遭って死ぬかもしれないと思うと、そのことが恐ろしく感じられるかもしれません。

しかしイエスは、「心配する必要はない」と言われます。何があっても、そのときには必要な知恵と言葉が必ず与えられるというのです。大切なのは、どのような状況の中でも神がわたしを見捨てることはないと固く信じ、心に希望を保ち、与えられた命を最後まで生き抜くこと――すなわち、「忍耐によって命をかちとる」ことなのです。

年間第33主日である今日は、「貧しい人のための世界祈願日」に定められています。すべての人が日々の糧を得られるよう、わたしたち一人ひとりが小さなことから行動を起こし、忍耐強く続けていくことができるよう、聖霊の導きを祈り求めましょう。

Comments are closed.