2025年8月10日 C年 年間第19主日 典礼について
第一朗読 知恵18・6-9
あなたは、反対者への罰に用いたその出来事で、わたしたちを招き、光栄を与えてくださった。
答唱詩編 詩編33・12+13、14+15、20+21
神の注がれる目は、神をおそれる者に、神の愛に希望をおく者の上に。
第二朗読 ヘブライ11・1-2、8-19
アブラハムは、神が設計者であり建設者である都を待望していた
福音朗読 ルカ12・32-48
そのとき、イエスは弟子たちに言われた。32「小さな群れよ、恐れるな。あなたがたの父は喜んで神の国をくださる。33自分の持ち物を売り払って施しなさい。擦り切れることのない財布を作り、尽きることのない富を天に積みなさい。そこは、盗人も近寄らず、虫も食い荒らさない。34あなたがたの富のあるところに、あなたがたの心もあるのだ。」
35「腰に帯を締め、ともし火をともしていなさい。36主人が婚宴から帰って来て戸をたたくとき、すぐに開けようと待っている人のようにしていなさい。37主人が帰って来たとき、目を覚ましているのを見られる僕たちは幸いだ。はっきり言っておくが、主人は帯を締めて、この僕たちを食事の席に着かせ、そばに来て給仕してくれる。38主人が真夜中に帰っても、夜明けに帰っても、目を覚ましているのを見られる僕たちは幸いだ。39このことをわきまえていなさい。家の主人は、泥棒がいつやって来るかを知っていたら、自分の家に押し入らせはしないだろう。40あなたがたも用意していなさい。人の子は思いがけない時に来るからである。」
41そこでペトロが、「主よ、このたとえはわたしたちのために話しておられるのですか。それとも、みんなのためですか」と言うと、42主は言われた。「主人が召し使いたちの上に立てて、時間どおりに食べ物を分配させることにした忠実で賢い管理人は、いったいだれであろうか。43主人が帰って来たとき、言われたとおりにしているのを見られる僕は幸いである。44確かに言っておくが、主人は彼に全財産を管理させるにちがいない。45しかし、もしその僕が、主人の帰りは遅れると思い、下男や女中を殴ったり、食べたり飲んだり、酔うようなことになるならば、46その僕の主人は予想しない日、思いがけない時に帰って来て、彼を厳しく罰し、不忠実な者たちと同じ目に遭わせる。47主人の思いを知りながら何も準備せず、あるいは主人の思いどおりにしなかった僕は、ひどく鞭打たれる。48しかし、知らずにいて鞭打たれるようなことをした者は、打たれても少しで済む。すべて多く与えられた者は、多く求められ、多く任された者は、更に多く要求される。」
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「腰に帯を締め、ともし火をともしていなさい」
先週に引き続き今週の福音朗読でも、イエスはこの世の富と対比しながら「天に富を積む」よう勧めておられます。たとえ神からの呼びかけであっても、この世で大切なものを手放すのは容易ではありません。それでも神への信頼を貫いたアブラハムは、不安を乗り越え、イサクを神に差し出しました。そして神はその信頼を受けとめ、イサクを再びアブラハムのもとに戻されたのです。
「腰に帯を締め、ともし火をともしていなさい」というイエスの言葉は、常に神に信頼して生きる姿を象徴しています。わたしたちは主の僕として、いつ神が来られても良いように準備を整え、自分の安泰に甘んじることなく目を覚ましていなければなりません。
とはいえ、神は厳しい主人ではなく、イエスはむしろ「恐れるな、小さな群れよ」と、わたしたちを励まし、勇気づけてくださいます。そのイエスに再びお会いできることを心から望むなら、愛の光を絶やさず灯し続けることは、苦しみではなく、むしろ大きな喜びとなるでしょう。
平和旬間の最初の主日にあたり、世界が主の平和で満たされるように、そして教会が希望の光に照らされるよう、聖母マリアの取り次ぎを願い求めましょう。