2024年12月15日 C年 待降節第3主日 典礼について
※ 12月8日C年待降節第2主日の典礼解説はこちらをご覧ください。
第一朗読 ゼファニヤ3・14-17
主はお前のゆえに喜びの歌をもって楽しまれる。
答唱詩編 イザヤ12・2、4、5、6
喜びに心をはずませ、救いの泉から水をくむ。
第二朗読 フィリピ4・4-7
主はすぐ近くにおられる。
福音朗読 ルカ3・10-18
10そのとき、群衆はヨハネに、「では、わたしたちはどうすればよいのですか」と尋ねた。11ヨハネは、「下着を二枚持っている者は、一枚も持たない者に分けてやれ。食べ物を持っている者も同じようにせよ」と答えた。12徴税人も洗礼を受けるために来て、「先生、わたしたちはどうすればよいのですか」と言った。13ヨハネは、「規定以上のものは取り立てるな」と言った。14兵士も、「このわたしたちはどうすればよいのですか」と尋ねた。ヨハネは、「だれからも金をゆすり取ったり、だまし取ったりするな。自分の給料で満足せよ」と言った。
15民衆はメシアを待ち望んでいて、ヨハネについて、もしかしたら彼がメシアではないかと、皆心の中で考えていた。16そこで、ヨハネは皆に向かって言った。「わたしはあなたたちに水で洗礼を授けるが、わたしよりも優れた方が来られる。わたしは、その方の履物のひもを解く値打ちもない。その方は、聖霊と火であなたたちに洗礼をお授けになる。17そして、手に箕を持って、脱穀場を隅々まできれいにし、麦を集めて倉に入れ、殻を消えることのない火で焼き払われる。」
18ヨハネは、ほかにもさまざまな勧めをして、民衆に福音を告げ知らせた。
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主の到来と回心
今日の福音は、群衆の質問「では、わたしたちはどうすればよいのですか」で唐突に始まっていますが、この直前には洗礼者ヨハネの次の言葉があります。「蝮(まむし)の子らよ、差し迫った神の怒りをまぬかれると、だれが教えたのか。悔い改めにふさわしい実を結べ。(中略)良い実を結ばない木はみな、切り倒されて火に投げ込まれる」(3章7-9節)。
大変厳しい言葉で、ヨハネは人々に回心を促していたのです。しかしながら、その回心とは断食や苦行を行なうことではありませんでした。持っているものを分かち合うこと、他人に対して不正や悪を行わないこと、つまりは自分の置かれた場で神の心にかなう生き方をすることでした。ヨハネは主の到来を告げ知らせるとともに、人々に回心を呼びかけ、主の道を整えようとしていたのです。
わたしたちは毎年この季節、特に「主が来られる」ということに心を向けます。それは「回心しなさい!」という福音のメッセージを受け取る時でもあります。今こそ隣人に目を向け、不正を行なわず、分かち合うことで愛の業を行なうことができるよう、聖霊の照らしを願って祈りましょう。