2023年7月2   A年   年間第13主日 典礼について

第一朗読   列王記下4・8-11、14-16a

「来年の今ごろ、あなたは男の子を抱いている」

答唱詩編   詩編89・2+3、16+17、18+19

神のいつくしみをとこしえにうたい、主のまことを代々に告げよう。

第二朗読   ローマ6・3-4、8-11

キリストが復活させられたように、わたしたちも新しい命に生きる。

福音朗読   マタイ10・37-42

その時、イエスは使徒たちに言われた。37「わたしよりも父や母を愛する者は、わたしにふさわしくない。わたしよりも息子や娘を愛する者も、わたしにふさわしくない。38また、自分の十字架を担ってわたしに従わない者は、わたしにふさわしくない。39自分の命を得ようとする者は、それを失い、わたしのために命を失う者は、かえってそれを得るのである。

40あなたがたを受け入れる人は、わたしを受け入れ、わたしを受け入れる人は、わたしを遣わされた方を受け入れるのである。41預言者を預言者として受け入れる人は、預言者と同じ報いを受け、正しい者を正しい者として受け入れる人は、正しい者と同じ報いを受ける。42はっきり言っておく。わたしの弟子だという理由で、この小さな者の一人に、冷たい水一杯でも飲ませてくれる人は、必ずその報いを受ける。」

************

イエスを受け入れる

人生で最も大事にしているものは何かと尋ねたら、ほとんどの人は、家族とその命と答えるでしょう。そして次に自分の命でしょうか。イエスは今日の福音の中で、この普通の考え方を真っ向から否定していますが、もちろん家族への愛を軽視しておられるわけではありません。

わたしたちは誰しも、無意識に自分のまわりに優先順位ごとの壁を作っています。まず自分と家族、その次に親しい友人や親せき、さらには職場や学校、教会など同じコミュニティに属する人、同じ国の人、そして最後に残りの名も知らない人々です。「この壁の内側の人だったら、ここまでは受け入れよう。この人のためだったら、ここまでは犠牲を払える」など、その人なりの基準があるでしょう。しかしイエスは、ご自身を一番内側に、わたしたちの命や家族よりも内側に受け入れなさい、とおっしゃっています。

逆説的ですが、目に見えないイエスを受け入れるということは、心の壁の一番外側の人を受け入れるということでもあります。わたしたちが日々の生活の中で「小さな者の一人」の姿で来られたイエスを受け入れることができるよう、聖霊が導いてくださいますように。

Comments are closed.