2023年3月5日   A年   四旬節第2主日 典礼について

第一朗読   創世記12・1-4a

神の民の先祖アブラハムの召命。

答唱詩編   詩編33・4+5、12+13、20+21

神の注がれる目は、神をおそれる者に、神の愛に希望をおく者の上に。

第二朗読   ②テモテ1・8b-10

神はわたしたちを招き、照らしてくださる。

福音朗読   マタイ17・1-9

そのとき、1イエスは、ペトロ、それにヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。2イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった。3見ると、モーセとエリヤが現れ、イエスと語り合っていた。4ペトロが口をはさんでイエスに言った。「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。お望みでしたら、わたしがここに仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」5ペトロがこう話しているうちに、光り輝く雲が彼らを覆った。すると、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」という声が雲の中から聞こえた。6弟子たちはこれを聞いてひれ伏し、非常に恐れた。7イエスは近づき、彼らに手を触れて言われた。「起きなさい。恐れることはない。」8彼らが顔を上げて見ると、イエスのほかにはだれもいなかった。

9一同が山を下りるとき、イエスは、「人の子が死者の中から復活するまで、今見たことをだれにも話してはならない」と弟子たちに命じられた。

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イエスの変容

四旬節第2主日の福音には、毎年「イエスの変容」の場面が読まれます。山の上でイエスの姿が光り輝いたというこの出来事には「イエスが受難と死を経て受けることになる栄光の姿が、弟子たちに前もって啓示された」という意味があります。イエスは、これから歩まれるご自身の受難の死と復活を、前もって弟子たちに告げていましたが、それを理解できない弟子たちは、驚き悲しんでいました。しかし、光り輝くイエスの厳かな姿を見たとき、イエスの人の子としての人生の目的が、自分たちの知恵をはるかに超えたところにあったことを、弟子たちは察したのでした。

御父は、雲の中から「これに聞け」(5)と呼びかけられます。これは、ただ耳で聞けという意味ではなく、聞き従えという意味です。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。」(マタイ1624)とのイエスの言葉のとおり、わたしたちも、日々自分たちの十字架を背負って、イエスにつき従うよう招かれています。この世の生の終わりに、弟子たちが垣間見たイエスの栄光にわたしたちもあずかれるよう、祈りとともに、喜びと希望をもって四旬節の歩みを進めましょう。

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