カトリック田園調布教会

第一朗読   創世記18・1-10a

お客様、僕のもとを通り過ぎないでください

答唱詩編   詩編15・1+2、3+4a+6

しあわせな人、神をおそれ、主の道を歩むもの。

第二朗読   コロサイ1・24-28

世の初めから隠されていた秘められた計画が、今や、聖なる者たちに明らかにされた

福音朗読   ルカ10・38-42

そのとき、³⁸イエスはある村にお入りになった。すると、マルタという女が、イエスを家に迎え入れた。³⁹彼女にはマリアという姉妹がいた。マリアは主の足もとに座って、その話に聞き入っていた。⁴⁰マルタは、いろいろのもてなしのためせわしく立ち働いていたが、そばに近寄って言った。「主よ、わたしの姉妹はわたしだけにもてなしをさせていますが、何ともお思いになりませんか。手伝ってくれるようにおっしゃってください。」⁴¹主はお答えになった。「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。⁴²しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それを取り上げてはならない。」

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ただ一つだけの必要なこと

今日の福音でルカが語るのは、イエスがラザロの姉妹であるマルタとマリアの家を訪れたときのエピソードです。イエスをもてなすために忙しく立ち働くマルタは、一方でなにもせず、イエスの足元で話に聞き入るマリアを見かねて、つい苦言を呈してしまいます。当時のユダヤ人の考え方では、女性はまず家事をして客をもてなすべきで、それを差し置いて客の話を熱心に聞くなどとんでもない、というものだったようです。

これに対してイエスは、「必要なことはただ一つだけである。」とおっしゃいます。マルタにはマルタの使命があり、マリアにはマリアの使命がある。大切なのは、人と自分を比べることなく、その使命を喜んで果たすことだ。イエスはマルタに、そのことに気づかせたかったのです。

今を生きているわたしたちも、好き嫌いや心地良さからではなく、主がそれを求めているからという理由で、わたしたちそれぞれにとっての「ただ一つだけの必要なこと」を選ぶことができますように。そして他人と自分を比較することなく、心から喜んでその選んだ道を全うできますように。聖霊の照らしを願って祈りましょう。