2021年12月25日  主の降誕(夜半のミサ) 典礼について

第一朗読  イザヤ9・1-3、5-6

ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。

答唱詩編  詩編96・1+2、11+12、9+13

遠く地の果てまで、すべての者が神の救いを見た。

第二朗読  テトス2・11-14

すべての人々に神の恵みが現れた。

福音朗読  ルカ2・1-14

1そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。2これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。3人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。4ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、ガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。5身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。6ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、7初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。

8その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。9すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。10天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。11今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。12あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」13すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。

14「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。」

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神に栄光、地には平和!

主のご降誕おめでとうございます。

典礼暦全体の中でも、最も喜ばしい日のひとつであるこの日の福音で、ルカはイエス誕生の二つの場面を描いています。まず前半で、パレスチナの北部ナザレに住んでいたマリアとヨセフの子イエスが、なぜ南部のベツレヘムで、そしてどのような場所で誕生したのかを説明しています。現代に生きる私たちは、故郷を離れ、快適とは言えない旅の末に受け入れられる場がなかったマリアとヨセフを、そして馬小屋で誕生したイエスを、現代の難民や居場所のない人々の姿と重ね合わせることができます。

後半では、イエス誕生の知らせがどのように外の世界の人々にもたらされたのかを知ることが出来ます。当時の羊飼いは、職業上、社会の辺境での生活を余儀なくされ、人々から距離を置かれていました。しかし天使は、そのような異端者であり罪びととされていた彼らに、真っ先に救い主の誕生を告げたのです。

これこそが、私たちがこの夜に分かち合い、祝い、告げ知らせるよう招かれている喜びの物語です。私たちがこの神からの贈りものを賛美と喜びのうちに受け止め、困難や苦しみに直面し、憩う場所を失った多くの人々に目を向け、神が望まれる具体的な愛の実践を行うことがことできるよう、聖霊の導きを祈りましょう。

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