2020年12月20日(B年)待降節第4主日 典礼について
第一朗読 サムエル下7・1-5、8b-12、14a、16
ダビデの王国は、ダビデの行く手にとこしえに続く。
答唱詩編 詩編89・21+22、25+27、29+35
神のいつくしみをとこしえに歌い、主のまことを代々に告げよう。
第二朗読 ローマ16・25-27
世々にわたって隠されていた秘められた計画は、今や現された。
福音朗読 ルカ1・26-38
そのとき、26天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。27ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。28天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」29マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。30すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。31あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。32その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。33彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」34マリアは天使に言った。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」35天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。36あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。37神にできないことは何一つない。」38マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去って行った。
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「お言葉どおり、この身に成りますように。」
クリスマスももうすぐそこまでとなったこの主日、今年はルカ福音書のいわゆる受胎告知の場面が読まれます。
神は天使をとおしてマリアに語りかけ、マリアが自由に受諾することを求めます。旧約の時代、ダビデは主の計画を知らされて「わたしの父、わたしの神、わたしの救いの力」と主を讃えました(詩編89・27)」。それにひきかえ、マリアはとてつもない言葉を口にします。
「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」
なんという謙虚さ、なんという潔さ、そしてなんという力強さでしょう!
神の救いの手は人間に差し伸べられています。人間はそれを無視することもできます。しかし、マリアは「はい」と応えて自分の手を差し出し、そこに初めて神との新しい契約、すなわち本当の意味での救いが成立したのです。
私たちも日々、神から語りかけられています。私たち一人ひとりが真に謙虚な心で、神のご計画を生活の中に受け入れられるよう、マリアに助けを願い求めましょう。