田園2024年1月号 巻頭言
田園2024年1月号 巻頭言
シノドスについて考える
主任 ドミニコ竹内 正美
カトリック田園調布教会の信徒の皆様、新年あけましておめでとうございます。
神様と救い主イエス・キリストの祝福が皆さんの上に豊かにありますように!
「シノドスへの道」
教皇様の強い思いは「コロナ禍による“危機”を“機会”と捉え、教会の刷新、新たな教会への旅立ちの機会とする」、世界のすべての司祭、信徒の参加でそれを進めたいという強い思いからだと言えます。
フランシスコ教皇様は2023年秋に世界代表司教会議(シノドス)の第16回通常総会を開催することを決定され、菊池大司教様が出席、そのテーマを「ともに歩む教会のためー交わり、参加、そして宣教―」と定められました。
「ともに歩む教会のためー交わり、参加、そして宣教–」をテーマに10月10日にバチカンで、17日に日本を含む全世界の教区で、開始を告げるミサと共に始まりました。
2023年10月に予定する世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会に向けて、世界の全ての司祭、信徒が参加し、小教区、教区、国、そして世界と段階を追って歩みを進めていく前例のない、画期的な試みですが、世界はもちろん、日本の教会を見ても前向きであるようには見えません。
そうした中で、東京教区など前向きな取り組みを進めようとする教区でさえも、司祭、信徒の間でなぜ今?小教区や教区でどのように交わり、参加、そして宣教を進めるのか?
それとも何を話し合おうというのか?多くの事柄が解消されずにいます。シノドスそのものが小教区の信徒一人一人に浸透していないのが現実です。その原因は三年ほど続いたコロナ禍なのか?
東京教区では菊地大司教様が小西広志神父様(フランシスコ会)をシノドス準備に向けた教区担当者として任命いたしました。小西神父様は大司教区の「シノドスの取り組み方」の中で具体的な取り組みについて述べています。
宣教司牧を大切に!これは2020年に発表した東京教区宣教司牧方針です。ここで取り上げている三つの柱「宣教する共同体、交わりの共同体、すべての命を大切にする共同体」を実現させることを目指します。
菊地大司教様も「互いの声に耳を傾け、祈りのうちに一致して支え合いながら歩みを進める、シノドス的な教会を目指したいと思います」と述べています。信徒の皆さん、シノドスの精神と教区の三つの柱を中心に具体的に私たちの教会共同体がどうあるべきかを考え、刷新し、共に前進して行くように努力して参りましょう。
※ 「田園」2024年1月号はこちらからご覧ください。