田園2016年9・10月号 巻頭言

田園2016年9・10月号 巻頭言

 

師父聖フランシスコ

助任司祭 アウグストヌス桑田拓治神父
私が洗礼を受けた富山教会は長い間フランシスコ会が司牧を担当する教会です。そのため聖フランシスコについて詳しく知るよりも前にフランシスコ会の修道服を着た兄弟たちと出会い、神父はみんなこの服を着ているものだと思い込んでいました。
フランシスコ会以外の神父と会ったことのない私は、大学で初めてスータンを着た教区の神父を日にして驚いたことを覚えています。
意外と聖フランシスコは近い存在で有りながら、その生涯についてはあまり知りませんでした。
私が聖フランシスコの伝記を初めて手にしたのは、入会のために推薦状を富山の主任神父であったブフアリーニ神父にお願いしたときでした。

そのときブフアリーニ神父がフランシスコ会に入るのならその前に読んでおくようにとオ・エングルベール著「アシジの聖フランシスコ」を手渡して下さったのです。
それまで聖フランシスコの生涯といえば映画「ブラザーサン・シスタームーン」で見た知識ぐらいしかありませんでした。「ブラザーサン・シスタームーン」は聖フランシスコの召命の始まりとイノセント3世教皇からの修道会の認可までしか描かれておらず、この伝記を通して初めて聖フランシスコの全生涯に触れることが出来ました。
オ・エングルベールの「アシジの聖フランシスコ」は今でも志願斯における課題図書です。
残念ながらこのオ・エングルベールの「アシジの聖フランシスコ」は絶版で現在では手に入らない状態ですが、教会の図書ラウンジには蔵書がありますので、興味のある方は読んで見られてはいかがでしょうか。この伝記以外にも幾つかの聖フランシスコの伝記が図書ラウンジにあります。
十月四日は聖フランシスコの祝日で、田園調布教会は聖フーフンシスコを保護の聖人にいただく教会です。身近で有りながら意外と知らない聖フランシスコの生涯について伝記を通して触れる読書の秋はいかがでしょうか。また十月二日(日)には聖フランシスコ祭があります。十一時ミサ後にはゴスペルコンサートがあり、十五時からは聖フランシスコの霊性に関する講話があります。その後夕方からBBQ大会が開催されます。
この機会に共に聖フランシスコの霊性に触れ共に聖フランシスコの祭日をお祝いしましょう。

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