田園2015年4月号 巻頭言
田園2015年4月号 巻頭言 奉献生活の年
主任司祭ドミニコ竹内正美神父
皆様ご復活おめでとうございます
第ニバチカン公会議の「修道生活の刷新・適応に関する教令」公布五十周年を記念して、バチカンは二〇一四年十一月三十日(待降節第一主日)より二〇一六年二月二日(主の奉献の主日)までを「奉献生活の年」と定めました。
この「奉献生活の年」に、奇しくも私は誓願五十周年の金祝を迎えることができたことは本当に嬉しく思います。
二月五日「日本二十六聖人殉教者」の日に六本木の本部修道院で誓願金祝を祝っていただきました。
誓頭金祝の日を前後して兄弟たちから、カトリック田園調布教会の信徒の皆さんから心のこもったお祝いや、たくさんのお祈り、励ましをいただきました。本当にありがとうございました。深く感謝申し上げます。
私は誓願金祝を迎えた今、「奉献生活の年」の開幕ミサでのフランシスコ教皇様のメッセージを読み、誓願五十年の歩みの振り返りと、今後の歩みの示唆を頂きました。
メッセージの中から抜粋して紹介します。
「世界を目覚めさせてください。皆さんの預言的な証しと反骨精神とで世界を照らしてください。この私からの招きをただ特別年だけではなく、いつも実現するにはどうしたらよいでしょうか。
三つのプログラムを紹介したいと思います。
喜びにあふれてキリストに従うこと。その福音を実践することが、あなたたちの心を幸福で満たすのだということをすべての人々に示してください。
神の国への奉仕の新しい道を開くことによって、皆さんの創立者たちも皆このようにしました。あなたたちと共に歩む聖霊の力をもって、世界中に出て行ってください。
皆さんは神をその生活の中心として選び神との親しい交わりの中に生きる、交わりの人々なのですから、真の兄弟愛の疲れを知らぬ建設者でなくてはなりません。
新しい一歩を踏み出すにあたっての方向性を頂き、これからの宣教、司牧、典礼の執行に力を注いでゆくよう心がけたいと思っています。
別の話題になりますが、昨年十二月に兄弟阿部慶太神父から聖地巡礼を計画して良いですか?唐突に聞かれたので面喰いました。
実は私が金祝を迎えることを知ってのことでした。「竹内正美神父様誓願五十周年記念聖地イスラエル巡礼」と銘打って、募集することになりました。
正月明けには二十数名か参加することになりました。
ところが、イスラム国によって一月末と二月初めに相次いで日本人が殺害されるという痛ましい事件が起きてしまいました。
その影響は巡礼者の家族に高いハードルとなってしまいました。その結果、巡礼のキャンセルが発生して一時はどうなることかと思っていましたが、参加者は少ないのですが「決行いたします」とのお知らせがあり、イスラエル巡礼に出発することができました。
聖地イスラエルではマリア様へのお告げからイエス・キリストの誕生、宣教活動されたガリラヤ地方、エルサレムでの救いの御業に至るまでを巡礼することができました。
信者の皆さんにお知らせいたします。イスラエルで働いている兄弟新神父は元気で生き生きとしていました。
行った当時は聖墳墓教会で働いていました。大変だったようですか、今は洗礼者聖ヨハネ教会で働いています。巡礼地であって、その案内、説明などに携わっているとのことでした。今はヘブライ語の語学学校に通っているそうです。
日常の会話には不自由していませんが、いろいろの学びや研修にはどうしてもしっかりとした語学が求められることになります。彼の「皆さんに宜しく」と言葉にしない、彼の心をお伝えいたしました。
人生を全うするまで神様のみ旨に応えていけるよう、皆さんのお祈りでもって支えてください。これからも宜しくお願い致します。
私の「誓願五十周年金祝」に心合わせ共に祈ってくださった皆さんに感謝いたします。