田園2022年1月号 巻頭言

田園2022年1月号 巻頭言

新しい年を迎えて

主任司祭 ドミニコ 竹内正美 神父

信徒の皆様、明けましておめでとうございます。 
新しい年が皆様方にとって恵み豊かな年となりますようお祈り致します。

昨年はコロナウイルス感染拡大によって不自由な生活環境を強いられた一年でした。
コロナ感染拡大によって第一回目の公開のミサを原則として中止したのは一昨年の2020年2月7日(木)から3月14日(土)まででした。主日や週日のミサが非公開になり、もどかしさを感じた方もおられたかと思います。
菊地大司教様は非公開ミサに寄せて次のようなコメントを述べています。「もちろんミサがないことで教会共同体が崩壊してしまったわけではありません。私たちは信仰によって互いに結ばれているのだという意識を、この危機に直面する中で改めて心に刻んでいただければと思います。祈りのうちに結ばれて、キリストの体を共に作り上げる兄弟姉妹として信仰のうちに連帯しながら、この暗闇の中で、命の源であるキリストの光を輝かせましょう。弟子たちを派遣する主が約束されたように、「主は世の終わりまで、何時も共にいてくださいます。」(マタイ28章20節)
この挑戦は、私達に、生活において信仰を意識する機会を与えています。私達はこの困難な時期を、信仰を見つめ直したり、聖体や聖体祭儀の意味について改めて学んだり、霊的聖体拝領に与かったりと、普段はあまり気に留めていない信仰生活を、見直す機会ともしたいと思います」と。
このような困難な時、潜伏時代のキリシタンが二百数十年もの間、司祭不在のため洗礼以外の秘跡に与かれない中、どれほど切実な思いで信仰を生き伝えていったのかを思い巡らしてみてはいかがでしょう。今、自分の信仰が試される時期として受け止めて参りましょう。
田園調布教会は約二年近く教会活動(要理の勉強会、聖書講座、家庭集会、信徒の各委員会、教会学校、侍者会、聖歌隊、バザー)等が休会になるなど不便を耐えてきました。何回かの非公開ミサは信徒の皆様に大きな打撃を与えてきました。
田園調布教会では日曜日のミサに来れない高齢者や病気の方々のために、ライブ配信を通してミサの映像を配信して、共にミサに与かり、霊的聖体拝領を通して信仰の喜びに参加するよう計らってきました。
洗礼・堅信・聖体という入信の秘跡のありがたさが身に染みた方、これまでミサの意味を分かって意識的に参加していたかどうか反省させられた方もおられたことでしょう。
ミサや赦しの秘跡の大切さや司祭のありがたさに気づかされたかもしれません。結局、自分の信仰がどれほどのものかを自分に問いかけるいい機会だと思います。
コロナ感染の期間が長引けば、信徒の皆さんが徐々に教会離れになければよいのですが?大変危惧しています。そのためにも信徒の皆さんがお互いに声を掛け合い、励まし合いながら典礼に参加し、信仰生活の充実に努めてほしいと思います。
こういう時こそ、お一人おひとりが教会共同体や家族や隣人への愛が本物であることを証明できれば幸いです。
本年こそコロナ感染終息を願いながら。

※「田園」1月号(No.703)はこちらからご覧ください。

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