田園2015年11月号 巻頭言

田園2015年11月号 巻頭言 新しい「ミサ典礼書の総則」に基づく変更箇所

助任司祭 アウグストヌス 桑田拓治神父

 

日本カトリック司教協議会から二〇一五年四月五日に表記のタイトルの文章が発表されました。

この変更は十一月二十九日待降節第1主日から実践することになっています。田園の巻頭言でもこの変更箇所に関して簡単にお知らせしたいと思います。

『ミサ総則』の日本語訳は教皇庁の認証を受けていますが、「ミサの式次第」の日本語訳はまだ認証を受けていないため今回の変更箇所は式次第の日本語訳に直接には関連しない限定的な変更になります。

 

沈黙に関して

回心の祈りの前、祈願への招きの後、第一朗読、第二朗読、説教の後、聖体拝領後に沈黙の時間をとることになります。

聖なる沈黙は祭儀の一部として守られなくてはなりません。回心の時と祈願への招きの後には、各人は自己に心を向け、朗読と説教の後には聞いたことを短く黙想し、拝領の後には心の中で神を賛美します。

またミサの前後で聖堂と聖堂に隣接する空間でも沈黙を守らなくてはなりません。

オルガンや他の楽器の使用

待降節中は主の降誕に喜びを先取りしないように節度をもってオルガンや他の楽器を使用します。四旬節中は第4主日と祭日・祝日を除いて、歌を支えるためだけにオルガンや他の楽器を使用します。楽器のみによる奏楽は控えます。

内陣にある聖櫃への表敬

司祭と奉仕者は祭壇に近づくときと離れるときに聖櫃に表敬すことになります。しかしミサの祭儀それ自体の間は表敬を省きます。田園調布教会大聖堂では荘厳ミサの時、中を通路から入堂するときにどのように表敬するのか検討が必要になると思われます。

栄光の賛歌

栄光の賛歌は正式の典礼文であり、他の歌詞の聖歌で代用することは出来なくなりました。このことは他のミサの賛歌である、あわれみの賛歌、感謝の賛歌、平和の賛歌に関しても同様です。

聖書朗読配分と答唱

聖書以外のものを朗読することも答唱詩編を他の歌に置き換えることも出来ません。

アレルヤ唱

アレルヤ唱(詠唱)の唱句は聖歌隊あるいは先唱者によって歌われることになります。会衆は「アレルヤ」の部分を歌って参加します。聖歌隊がいない場合は今まで通り一同で歌うことが出来ます。田園調布教会では十一時ミサでは唱句を聖歌隊が歌うことになると思います

福音朗読

福音朗読のとき司祭は福音書に十字架のしるしをしながら「○○○による福音」と唱えた後、自分の額、口、胸に十字架のしるしをします。会衆も「主に栄光」と唱えながら額、口、胸に十字架のしるしをすることになります。

 

他にも細かい変更箇所がありますが、それらは主に司祭に対してのものです。これから待降節第1主日に向けて田園調布教会でどのように変更箇所に適応していくのか司祭団、教会委員会、典礼委員会で検討していきたいと思います。

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